藍藻駆除のためのオキシドールの使い方
藍藻駆除にオキシドールを使うのは、殆ど最終手段にしましょう。
底床面に出てきてしまって、増殖が止まらないという状況になったら使用する。
できるだけ吸い出しで対処するのが一番です。
藍藻駆除のリクツ
オキシドール(H2O2)の効果は光合成の阻害(らしいです)。
活性酸素が葉緑体膜などに損傷を与えるわけです。
但し、陸上植物は(水草の多くは湿地植物)活性酸素の処理が割と得意だからあまり酷い事にはならないけど、藍藻や緑藻などはやられちゃうわけ。
ちなみに、よく藍藻=シアノバクテリアを殺せるなら、硝化バクテリアも殺しちゃうんじゃないかってのがありますが、あくまでも第一に狙ってるのは、光合成の阻害ですね。
好気性バクテリアは、(シアノバクテリアも)基本的にはカタラーゼを持っていて、活性酸素の処理ができるようです。だからヘーキだというリクツなのだけど... まー率直に言って詳しくは分かりません。きっとやっぱり少しはやられているのだろうね。
オキシドールはいろいろな病気対策...白点病とかにも使われるくらいなので。白点虫を殺せるのに硝化バクテリアは殺さないなんて都合良すぎ。
オキシドールを添加しても、反応した後に残るのは酸素と水だけです。
薬剤を水槽内に残すことが無いという点では安心ですね。
オキシドールが効かない藍藻
藍藻にもいろいろあるわけですが、基本的に底床とガラス面の間とかから出始めるタイプに効きます。強光に強いタイプ…アオコとかも藍藻の一種ですね…には殆ど効きません。
オキシドールが行き届かないガラスとソイルの間に出た藍藻には効きません。ここはエクスタミンで処理しましょう。あるいは遮光フィルムを張って光が入らないようにすれば自然に消えていきます。
注意点
うちでは以下のやり方で成功していますが、水槽は千差万別…他で成功するかどうかはわかりません。
また何か予想外の事故…大事な水草を溶かしたとか…が無いとは言えません。
このあたり、私はまったく責任持てませんから。
あくまで自己責任でお願いします。
準備
オキシドールを薬局などで買ってくる。
安定剤としてリンなどを含むものもあるけれど…まー関係ないですね。
気になる人はラベルをチェック。
以下のものは、オキシドールに特に弱いので、事前に水槽から取り出して出来るだけ避難させる。
・貝類の多く。
・マツモや浮草など底床に根を張らない水草の多く。
・シダ、モス類。…リシアもそうですね。
活性炭を使っていれば外しておく。
添加
毎回添加前に出来るだけ藍藻を吸いだしておく。
水流に載せて満遍なく水槽内に広がるようにオキシドールを添加する。
決して藍藻を直撃しようとかしないこと。
特にソイルに直接オキシドールをかけると、粉々に砕けて泥になります。実際にやってみると、爆発的に泡を吹き出してソイルの粒が粉々に砕け散って、あっという間に泥になるので、面白いと言えばかなり面白いですけどね。遊んでみるなら水槽の中じゃなくてプラケの中とかにソイル入れてやった方が良いですね。
以下は60cm規格水槽(60リットル)の場合の添加量の目安。
水槽の水量に応じて添加量を調整する。
1日目:3ml(水量10リットルあたり0.5ml)
2日目 : 6ml(1日目の2倍)
3日目:9ml(1日目の3倍)
4日目:12ml(1日目の4倍)
5日目:0ml
6日目:12ml
7日目:0ml
8日目:12ml
9日目:0ml
10日目:12ml
この添加パターンですが、某藍藻駆除薬のやり方のまるパクリですね。だって、どうみたってアレは...以下略。
藍藻の増殖が止まり、吸いだした後にもう新たに出てこないような状況になっていれば、そこで添加を中止します。
うちの場合は、4-5日目くらいで大方藍藻を消せました。
とにかくマメに藍藻を吸い出してから、添加していくのがコツです。
数日続けると「藍藻が劇的に減っていく」というよりは、ある時点で吸いだした後に「増殖しなくなる」という感じです。
ちなみに、うちでは、いろいろ避難させきれていなくて、ミクロソリウムとかウィローモスとか本来避難が必要なはずのものもかなり残っていたのですけど、藍藻が消えただけで、その他の被害は一切出ませんでした。
あくまで、ウチではですけど。
後処理
念の為に水換えをしてから、避難させていた水草などをもとに戻す。
硝化バクテリアの活動などが弱っている可能性もあるので、しばらくはエサを控えめにする・トリミングを控えるなどして様子を見る。
つつつ (火曜日, 19 1月 2016 22:48)
返信ありがとうございます。速いですね!
水換えの頻度を増やして、手でとれる範囲は極力とるようにし、様子を見てみます。
あと、水槽でミナミが爆殖中なので、そっちも期待してみます。
w (火曜日, 19 1月 2016 21:25)
アオミドロには、ほぼ効果はありません。
アオミドロはかなり環境適応力があるからやっかいですよね。
アオミドロに決定打になるのはないですけど、
1.水換えや掃除をして窒素やリンの溶出源を減らす。しばらく窒素・リンを含む肥料を使わない。エサの量も減らす。
2.水流を強くする。
3.光量を落とす。
4.(もし、そのアオミドロが比較的柔らかいタイプなら)大量のヤマトを入れて喰ってもらう。ヤマトがあまり食べてくれないタイプなら人力で取る:歯ブラシで巻きとる。
ってところじゃないでしょうか。
つつつ (火曜日, 19 1月 2016 21:07)
アオミドロにも効果はあるのでしょうか?
うちでは繁茂して困っています。
rotala (日曜日, 07 12月 2014 23:12)
Martinさんこんばんは。
私は結局のところオキシドールを使ったのは1回だけなんですけど、オキシドールに弱いと言われていたものすべて...貝などすべて問題なかったです。
長期継続利用はしたことがないので、どんな影響が出るのかは分からないですけど、モスがやられるってのはいかにも関係ありそうですね。
Martin (日曜日, 07 12月 2014 22:49)
我が家でも例の薬を使った後、オキシドールに移行し、今ではオキシドールはもう常備薬になっています。(笑)思いついた時にジョボっと入れる程度ですが。
動植物には貝もエビも含めて特に害は出ていないようです。
しかし、ずっと使っているせいか最近気がついたことがあります。これはオキシが原因かもしれません。ウィローモスが水上に伸びなくなりました。以前は冬になると爆殖して、水中にゆらゆらどころか底砂までモスが生えていましたが、今は、流木や軽石の水上に出ている部分だけに普通の苔のように残っているのみです。少し寂しいですね。ミクロソリは問題ないようです。クリプトを植えていますが、これはオキシをするようになってから爆殖しています。