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底床の掃除はすべきか?

現在のメイン水槽では、ほぼ全く底床...ソイルを触るような掃除はしないようにしています。これは、

などによって、ほとんど掃除の必要性がない状況がつくれたからです。

 

今でも、トリミングクズなどのゴミが特に大量に溜まるストレーナースポンジ周辺だけは定期的に掃除していますが、ストレーナー直下には平たい石が入っているのでソイルを触る必要はありません。

 

但し、サブ水槽の方はこういったバランスが取りきれないので、たまに掃除していますけど。(後述)

 

今はまったく掃除していないと先述していますが、その立ち上げてから8ヶ月間掃除していなかった水槽を掃除して失敗。掃除はやるならちょっとずつ。大掃除をしちゃダメ。(後述)

汚れが蓄積している底床の様子

 

ここで書きたいのは、ガラス面のコケ取りやフィルターの掃除などではなくて、ソイル環境で底床を掃除すべきか?ということについてです。

 

これについて極端に言えば、世間には2つの考え方がありますよね。

  • ソイルを痛めるから、出来るだけ掃除はすべきでない。
    少なくとも立ちあげから一定期間は決してすべきではない。
    • 団粒構造を壊して陽イオン交換効果を損ねる。
    • 吸着していたものを放出。
    • 健全な栄養循環づくりに寄与する底床微生物の活性化を阻害する。
    • ...
  • 汚れをためて良いことはない。絶対に掃除すべき。
    • 硝酸塩やリン酸の濃度上昇につながる。
      特にエビなど汚れに敏感な生き物には良くない。
    • ミズミミズとか招かれざるものが出てくることになる。
    • 特に夏場は汚れが多いとそれだけ有機物分解バクテリアなどの活動が盛んになって、ただでさえ溶存量が減る酸素の消費量がさらに増えてしまう。
    • 汚れがソイルの隙間に入り込んでいって詰まらせて通水性を悪くしていく
    • ...

こんな感じですね。

 

折角読んでもらって申し訳ないですけど、私には明快な答えは無いです。どちらも正しいと思うから。

 

実際に、掃除をすべきか否かは、全体としてのバランスの問題なのだと考えています。

 

まず大前提として、出来るだけソイルはいじるべきではない。

いじったらいじっただけ寿命を縮める。

というのは、確かなことですよね。

 

リクツとしては、適切に有機物、カルシウム、酸素などが供給されて、底床微生物が活発に活動すれば、陽イオン交換効果の復元もあり得るわけですけど...まーリクツですね。

殆ど期待できないことです。

ミミズでも入れれば別かもしれませんが。

 

バランスの問題というのは、

例えば、硝酸塩やリン酸も、水草の成長が適切で、栄養バランスが取れていれば、使いきってしまうはずですし、

夏場の酸素の問題も水草の光合成が活発であったり、そもそもクーラー入れておけば解決です。

同時にこういうバランスは取ることがなかなか難しくて、栄養過多の原因は取り去ってしまったほうが簡単...無難だとも言えるわけです。

特に底床内に溜まる汚れについては、窒素・リンのことばかり意識されがちですが、炭素源であるとも言えます。

炭素源は、それがなければ、健全に底床微生物が増えないということもありますが、多すぎれば、それこそ有機栄養バクテリアが増えすぎて水を濁らせたり、水カビが出たり、病原菌が異常繁殖したり、ミズミミズとかが出てきたり...ってことになるわけです。

ミズミミズが良いか悪いかは別にして、嫌われ者なのは確かですよね。

私としては、少しくらい居て欲しいと思いますけど、出てくれないですね〜。ずっと以前に一度は出てくれたことがありましたけど、「見られた!」って喜んでたら、あっという間にメダカに食べられちゃって、それ以来見てないです。

 

これでは何の答えにもならないわけですけど、いちおう私としては以下のように判断・掃除してます。

 

  • 給水口のスポンジフィルターの下に平らで大きめの石を入れている。給水口の周辺は当然いちばん汚れが集まる場所なので、ここだけは立ちあげ初期からできるだけマメにプロホースを突っ込んで掃除している。週に1回とか2週に1回とか。
  • 上記を除けば、少なくとも前景草がある程度の厚みを持つまでは底床面は掃除しない
    具体的にはグロッソが2段になるとかまでは。
    そもそも前景草がしっかり根張りするまでは、プロホースを入れたら水草が浮いてしまうし、出だしに底床に有機物を送って底床微生物が増える環境をつくることは大事。
  • 前景草がある程度の厚みを持つと、プロホースでソイルを巻き上げてしまうということもないので、底床面の掃除をたまにやってみる。これは浮泥の状況のリサーチ。
    • 汚れの量は多いのか少ないのか?
    • 吸い出される汚れは、
      エサや糞や枯葉そのものが中心なのか?
      乳白色...クリームっぽい色でとろみを感じるようなものなのか?
      薄茶色っぽくてサラサラした植物の繊維質が残ったようなものなのか?
  • クリームっぽい汚れの量が多い時は、分解は進んでいるけど、汚れの供給に分解が追いついていない、有機栄養バクテリアがとても多い状態...これ自体は悪いことではないのだけどバランスが取れていないと判断して、少し掃除をする。プロホースの先で、前景草の上をごく軽く叩いたり、ゆすったりすると、汚れが出てきやすい。
    強く叩くと、ソイルを締めてしまうので、ごく軽く。
  • クリーム色の濁った汚れが多い場合:つまり分解が進んでいるのに水草が栄養として使っていないということは栄養バランスが悪い可能性がある。まず最初にカリウム不足をチェック
  • そもそもカリウム不足が原因で下葉が傷みやすくて枯れ葉が出やすくなっている:ゴミが出やすくなっているということも考えられます。
  • タイミングとしては、ある程度の量のトリミングを行い水換えも行う時に同時に行う。
    トリミング後は、水草が水の栄養を吸収する能力が落ちるので、溜まった汚れの悪栄養が出やすいので。
  • 掃除はし過ぎない

 

ソイルは、団粒構造を出来るだけ維持することが大事ですけど、それは時と場合です。

実際、ソイルの陽イオン交換効果は、その環境やもともとのソイルの性質にもよるでしょうけど、おおよそ数ヶ月くらい経つと、かなり落ちてきます。

 

落ちてしまったソイルの力をもう一度取り戻したいと思ったら、プロホースで突くというのも一つの手ではあるんです。

何故なら、少し表面が壊れて新しい断面が現れると、そこはまた吸着を始めます。同時にプロホースを使っていれば表面のたっぷりいろいろ吸着した部分は泥として排出され、ソイルの奥に落ち込んで通水性を落としていくということも殆どありません。

これはソイルの寿命の末期であれば、やってみても良い方法です。ただ、これはソイルの焼き方も大きくて表面だけが焼き固まったものなのか?奥まで同じ状態になっているのか?は、ソイルの種類によって異なります。どうやら泥化が速いソイルは表面と奥で焼き具合が異なるものが多そうです。

こういうソイルであれば、ただ泥を増やしてしまうだけですね。

 

それから、底床内でも汚れが溜まりやすい場所とそうでない場所、さらに汚れの堆積の仕方の違いが出てきます。

主に水流によってこの差は出てくるのですけど、

例えば、水流が前景草に叩きつけているような場合だと...うちの水槽はそうしているんですが...、酸素、二酸化炭素の供給が盛んなので、水草も底床微生物もよく育ちますが、同時に汚れがソイルの奥深くまで入り込みやすくなります。
つまり、固く締まった感じで汚れが溜まるわけですね。

 

水流が何かにあたって急に減速するような場所だと...例えば、スムーズに流れてきた水流がブリクサや後景草の茂みにあたるような場所は、ふんわりと大量のゴミが溜まります。

アオミドロとかが出るとしたら、最初にこういう場所なんですよね。水流が弱められててゴミがふんわりと大量にあるような場所。

こういうふんわりとしたゴミが大量に溜まるような場所は優先的に掃除をする必要があります。特にブリクサとかは根本のゴミを嫌がりますし。

 

水流が叩きつけていて、ゴミが奥深くに締まったように入っていくところは、当面は放置していても大丈夫です。

ですが、あまり溜まり過ぎると通水性が悪くなったり、藍藻が増えたりする原因にもなるので、あまり酷くなりそうなら掃除をします。

 

奥に入ってしまったゴミをどう取るか?

私はたまにこんなことをしています。

  • 注射器の針を底床の最奥に突っ込み、勢い良く水を送る。
    底床が詰まり気味なら、水が逆流して奥の汚れを底床面に吹き出す。
  • この吹き出した汚れを同時にプロホースで吸う。
  • ついでに水換えを行う。

こんなことを全面的にするくらいなリセットした方が簡単ですけど、
でも、部分的な問題の改善ならアリでしょ?

 

私はこれをやる時には、ついでに注射器をナナメに差し込んで、空気を送り込んでしまいます。

芝生のメンテナンスで穴を開けて空気を送り込むのと同じイメージですね。

嫌気化の防止・根張りのサポートってのもありますけど、奥の方に入った汚れをより分解...水草の栄養にしていくために、底床内の微生物の活性をあげるためですね。

 

まーこのあたりの一連の話は、水流を底床面に叩きつけるようなことをしなければ良いんですけどね。

それでもうちの場合は水流が健全に回ることをより優先して、結果的にこういう欠点も出ちゃってるわけです。

 

水流がそうなっていなくても、こういうやり方は、ソイルの寿命の末期が近づいて泥が詰まり始めた時には役に立つこともありますよね。

 

この方法を取るときの注意点は、

本当に底床が嫌気化している可能性がある場合は、極めて危険なので、決してやらないほうが良いです。

あくまでも嫌気化の予防のためのものです。

本当に嫌気化している時にこれをやると、底床内で発生している硫化水素などを一気に放出してしまう場合があるので、エビや魚が死んだり、水草が傷んだりしかねません。

 

注射針がスッと入らないほど底床が固く詰まっている。

ガラス面から見て底床内に濃い灰色に見える層が出来ている。

このような場合は、危険です。

それでも、どうしてもやるなら、生体を避難させてから徹底的にやることになるでしょうね。もちろん、エアレーションをしながら鉄剤入れるとかの解毒対策(硫化水素を硫化鉄にする)も同時に取りながら。

でも、そんなことを苦労して大規模にするくらいなら、リセットしたほうが遥かにマシですけど。

 

注射器や、掃除全般についての道具については、ここも見てみてください。

フィルターやパイプなどの掃除については...多くの場所で語られていること以上に語ることも私には無いのでパスです。

 

目指すのは「掃除をする必要が殆ど無い水槽」

水草水槽において掃除すべきものというのは、突き詰めれば水草が使い切れなかった栄養分です。

水草水槽に入るもの...エサ、水換えの水で供給されるミネラル、CO2...などは、結局は全て水草が栄養として使えるものですから。

 

ということは、つまり、水草水槽でゴミが出るという状況は、

1)水草の活動量全体と比べて魚(エサ)が多すぎる

か、
あるいは水草の活動量の方が魚(エサ)を上回っていても

2)水草の消費内容に対して供給されるもののバランスが悪いから余るものが出る。

っていうことです。

 

陽性の水草が水槽いっぱいに茂っていて、気泡をバンバンあげていて、魚の量もそれほど多くないという水草ならば、基本的には肥料の積極的な添加が必要になるくらいなんですから、(1)ということは、まず無いです。

結局は、栄養バランスが悪くなるから使い切れない余り:ゴミが出てくるわけです。

 

ならば、この栄養バランスを積極的に調整していってやれば、ゴミは最小限に出来るはずです。

 

この際にカギになるのは、カリウムや流亡しがちな種類の微量元素等はもちろん、特に意識すべきは窒素」添加です。

余りやすいのはリンであって、リンを消費させるためにはバランスを取るために窒素添加が不可欠ということ。

詳しくは、ここ(リンのコントロール)などを見てみて下さい。

 

もちろんこれはリクツであって、現実に全く掃除が必要ない水槽なんてつくれっこないわけですけど、それでも底床掃除の必要性を激減させていくためには、この考え方は重要だと思っています。

追記。

冒頭で、「現在は底床に...ソイルに触るような掃除は一切していない」と書きましたが、

これは、高回転型で水量・水草全体の活動量に対して比較的魚が少ないメイン水槽のことです。

より低速で維持していて、水量や水草の全体の活動量に対して魚が多いサブ水槽では、月に1回程度の底床掃除を行っています。

水槽のバランスによっては、やっぱり全く掃除をしないというのは非現実的ですね。

 

ちなみにこれ、新陳代謝を低速にしていると掃除する必要が出てくるということではないです。

ないですが、
新陳代謝高め(高回転)と低め(より低速)の水槽で同じだけの数の魚を飼ったとしたら、新陳代謝が低めの水槽の方がより掃除の必要が出てくるということは言えると思います。

 

追記。

掃除を行うなら、たまに徹底的にやろう...とかはダメです。

やるなら、ちょっとずつマメにです。

これ、リクツとしては水換えと同じ。間を開けすぎたあげく換水量が多すぎると水質変化が大きくなりすぎてバクテリアを始めとして様々な生体に良くないから、そういう水換えはダメなんですけど、たまに徹底掃除というのも大きな環境変化に繋がります。

 

実はついこの間、立ち上げてから半年以上底床掃除していなかった水槽の掃除で失敗しました。

前景草をかなり短く刈り込んだついでに底床の汚れもかなりの量だったので、プロホースで吸い出し始めたら、どんどん汚れが出てくるので面白がって調子にのってやりすぎました。

そうしたら、急に緑藻が増えちゃって。

 

コケ対策で「掃除しろ」って書いてあるところも多いですよね。

これ水槽内の栄養分の絶対量を減らすって点では正しいんですけど、底床にたまるフワフワした汚れには、大量の硝化バクテリアもその他有機バクテリアを始めとした様々な底床微生物が居て活動しているわけですね。

硝化バクテリアの大量排出はもちろん大問題ですし、有機バクテリアとかも汚れの分解・さらには彼らが汚れ食べることで窒素やリンを体内に取り込んでいきます。

この活動は、表層にある取りやすい汚れのところが最も活発です。酸素が豊富ですからね。

 

なので、水槽バランスによっては掃除は必須になるわけですが、やる必要があるなら、出来るだけマメにやったほうが良いですよ。

つい最近の話だけでなくて、もっと過去をいろいろ振り返ってみても徹底掃除のあとに、それまで全く問題が無かった水槽で問題が起きるってのは何度もありました。

 

なんというか、こういう時って、耳垢掃除が面白くて夢中になってやっちゃったら、炎症起こしちゃいました...みたいな気分です。

ガラスの掃除

アクアリウムで掃除をしたいところと言えばガラス面ですよね。

ガラス面に水滴を放置しておくと、いわゆるウロコ汚れがつきます。炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムですね。

エアレとかやってると飛沫がよく飛ぶところはひどくこびりつきますよね。

これがなかなかキレイに取れないわけですけど、こいつをキレイにしようと思ったら、私は、100円ショップで

を買ってきます。

大抵は、水かけてスクレーパーでガリガリやればキレイに取れるわけですけど、しつこい場合は、クエン酸を濃い目に水道水で溶いたものをスプレーしてからやると、酸で汚れが溶けるのでよく取れます。

また、ガラスじゃなくてアクリルの場合はスクレーパーでガリバリやると傷が付いちゃうわけですけど、この場合はスクレーパーを使わずに、クエン酸をスプレーしてティッシュとか新聞紙でも貼り付けておいて、しばらくしてから拭き取ればキレイに落ちます。

クエン酸は高濃度じゃなければ、水草や魚に全く問題ありませんが、水槽水には入れないように気をつけましょう。

高濃度に溶いたのをちょっと入れただけで、pHがいっきに落ちます。

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