水合わせ
買ってきた魚を水槽に導入する時には、何かしら水合わせをすると思います。
オレはいつもドボンだよ!って人から、かなりの時間をかける人までいろいろですよね。
ものすごーく時間をかける人ってのは、すごくセンシティブなエビとか、ワイルドものとか...そういうのを大事に大事に入れる人って印象です。
ドボンで大丈夫!って言ってる人は、きっとそもそもそれほどセンシティブな生体を扱わない・ラッキーにもショップと自宅の水槽の水質に大きな違いがないのでしょうね。
私は、すごくセンシティブな生体を飼おうとしたことがないので、割と簡単に済ませてしまう方だと思っています。
簡単に済ませてしまう場合の私のやり方は、
- 室温が水槽の温度より暑すぎる・寒すぎる場合はおおよそエアコンで室温を合わせておく。
- 買ってきた魚をビニール袋毎水槽に浮かべて、水温を合わせる。季節などによるけど、だいたい30分くらい。
- ビニール袋を開けてプラケに出す。
- 1/3くらい水槽の水を入れる。
- 5〜10分位間を開けて1/3くらいの水を捨てて、1/3くらいの水槽の水を入れる。これを4-5回くらい繰り返す。
- 魚だけを取り出して水槽に移す。
全部合わせて1時間とか1.5時間とかですね。
わりと簡単にやってしまうのは、狭いプラケに入れれば酸素濃度の低下も問題なので、やたらと時間を掛けたくないってのもあります。エアレなんていう面倒なことはしたくないですし。
でも、いつでもこのくらいの感じかと言うと、以下の様な場合には、もう少し丁寧にやります。
- 水槽環境が熟れていない。セットアップから1.5ヶ月経っていない。
- 魚がとても小さい。ネオンテトラだとSサイズとか。成熟していないハナビとか。
- 魚がけっこうヘロヘロ。コンディション悪し。
- ショップの水質と自宅の水槽の水質(pH, GH)の違いがかなり大きい。
いちおうリクツをちょっと補足しておくと、
まずは魚のサイズですけど、魚のカタチが同じだとして、外界の変化の影響を受け易さは、体表面積と体積の関係になりますよね。小さい魚の方が大きい魚よりも体積に対して体表面積が大きいので、外界の変化の影響をより受けやすくなるわけです。
だから、変化により弱い。
次に、魚が外界の変化に敏感になる項目は、まずは水温、次に浸透圧、次にpHじゃないかと考えています。...もちろんこれはそれらの項目でどれだけの差があるかによって優先順位は変わるわけですけど、まーどれも酷く違ってた場合に問題になりやすい項目としてということですね。
GHじゃ浸透圧は測れないわけですけど、参考にはなります。
浸透圧が高めの水から低めの水に移された時の方が、遥かに魚が受けるストレスは大きくなります。
なので、ショップの水のGHが自宅の水槽の水と比べてやたらと高いなんていう時は気をつけたほうが良いってことですね。もちろん逆でも差がとても大きければ注意するに越したことはないわけですが。
なんにしたって、どんな水質で飼われていたのかを把握しておいて損はしません。初めてのショップとかならpHとGHくらい測りましょう。
少しは注意してやる水換えをやるという時は、私は以下のようにしています。...前述の簡単なやり方と違うところだけ。
- 水合わせを簡単にできる点滴キットが売ってますよね。
エアストーンとエアチューブとエアチューブにつけるコックをつなげただけの簡単なものが。
これを使って、もっと時間をかけて水合わせをします。 - 水合わせの間、時々ベロペットなどを使って水に空気を送って酸素供給します。
- 水槽が立ちあげから間もないなどの場合は、テトラのアクアセイフなどの粘膜保護剤を使う。充分に熟れた水槽なら必要なし。
私は、センシティブなエビ飼ってる人みたいに何日も掛けて水合わせなんてやったことが無くて、どんなに長くても数時間ですね。
最後に魚の取り扱いですけど、
魚の皮膚は想像以上にデリケートです。皮膚...というか粘膜を傷つけると病気になりやすくなりますし、ストレスも溜まります。
特に弱っている魚の場合などは、できるだけ網を使わないようにしましょう。
よく「水槽の水を持ち込んじゃいけない」などと言いますが、特に全くの新規の立ちあげ期などなら、それほど気にする必要はないでしょう。
そもそもがショップの水槽の様子はよく眺めて、質の悪いコケが蔓延ってるとか、死魚や病魚やヘロヘロの魚が入ってるなんていう水槽からは買うべきじゃないわけで、そういう水槽の水でなければ、立ちあげ期はむしろバクテリア移植の種水のつもりで、ザバッっと入れちゃえば良いわけです。
次に、網で掬う場合などに、移動中に魚が思いっきりジャンプして水の外に行っちゃうことがありますよね。あるんですよ。
なので、魚を入れた網を動かす時は片手で網の入り口を覆って事故を防ぎましょう。
万が一、魚がジャンプして水の外に出て落ちちゃった場合は、
まずは落ち着いて、いきなり手で掴んだりしないで、手を水槽に入れて濡らして冷やしてから、魚をそっと捕まえましょう。
魚は体が乾かなきゃ水の外にしばらく居ても大丈夫です。
それより、高い体温の人の手で触られる方がよっぽどショックで手のひらに小さい魚を置いたりしたら、ほとんど全身やけど状態と同じことになります。
もちろん、これはそのままピチピチ跳ねていくと手が届かないところに入っていっちゃうとかっていう非常事態でない限りですけど。そういう場合は、とにかく捕まえて、できるだけ触っている時間を短くして水槽に放り込むしか無いですね。