水草の屋外育成のススメ

 シーズンが良ければ...例えば南関東で4月〜10月くらいであれば、大抵の水草を屋外で大量に育成...増やしていくことができる。

 

水草を大量育成しておくことといろいろと便利というか、水槽の立ちあげや維持を楽にすることができる。

 

水槽の立ちあげという点では、

これを成功させる要点の一つは、「最初からとくにかく大量の水草を植えること」だったりするけれど、そうは言っても水草はけっこう高い。例えば、最初から60cm水槽をキューバパールグラスで埋めようと思ったら...きっとそれだけで数万円は掛かってしまうよね?

でも、大抵の水草を水上葉育成でいっきに増やしておくのは、意外に簡単。

水上葉育成箱

上の写真は発泡スチロールの箱でグロッソやキューバを育成しているところだけど、最初は前景のトリミングクズをパラパラと撒いておいただけ。それで1ヶ月くらいで箱いっぱいに茂らせることができている。(写真は3週目くらい)

 

普段の維持管理でも、水質が合わなくて最初に植えた分が溶けていったり、肥料を切らしてダメにしたりということは多いけれど、大量にストックを持っていれば、そこから簡単に補充・メンテナンスをすることができる。

 

やり方はとても簡単。

 

まず、適当なプランターに使える箱を用意する。

私は、チャームで生体を買うと発泡スチロールの箱で送られてくるけれど、あれをとっておいて使っている。

空気穴が開けられている場合はテープとかで塞いでね。
私はエアコンシールパテで埋めてます。

底に穴が空いているプランターの場合は底の穴を何かで適当に塞いでおいて水が漏れないようにする。

 

次に、底に園芸用の固形肥料を適当にパラパラと撒いておく。

もちろん後から液肥でも大丈夫だけど、液肥だと水がグリーンウォーターになりやすいので、私は固形肥料を埋めて使うことにしている。

固形肥料を底に入れるのでも入れ過ぎるとべっとりと大量の藍藻とかも出るので注意。藍藻が出ちゃうと臭いし。

 

その上に廃ソイルを3~5cmくらい...適当に入れる。

 

もちろん新品のソイルでも良いし、もったいなければホームセンターでもっと遥かに安い赤玉土を買ってきて入れても良い。

新品のソイルの場合は、充分に栄養を持っているので、肥料を追加で入れちゃうと栄養過多になっちゃいますね。
ひとまずは、肥料は無しで。

 

これに水をソイルの面から少し上に水面がなるくらいに...ひたひたに水を入れる。

 

後は、ここにトリミングクズでも良いし、買ってきた水草で余ったものでも良いから、増やしたいものを適当に突っ込んでおく。

ちゃんと植えなくても浮かしておくだけでも大丈夫。

トリミングクズは、本当にクズで大丈夫です。

グロッソなんてランナーが無くても葉っぱ一枚からでも根が出てきます。

 

大事なポイントとして、水中葉のものを放り込む場合は、しっかり根張りして水上葉が出るまでは、決して水を切らさないこと

水草が水に浸っている状態を維持しないとダメ。

よく晴れた風が強い日が続いたりすると、あっという間に水が減っていったりするので、気をつけたい。

しっかり根張りして水上葉が出てくれば、少しくらい水が干上がっても少しは土に湿り気があるなってくらいを維持できれば全く問題無いです。

 

季節ごとの管理としては、

3−4月や10−11月くらいの寒くなる日があるような時期は、容器の上にラップを掛けて簡易温室にした上で日当たりが良い場所に置く。

その他の時期はただ日当たりが良い場所に置くだけで良い。

 

但し、7月半ばから9月初旬のかなり暑くなる時期は、直射日光が当たる場所だと高温と日差しの強さでダメになってしまうことがあるので、様子を見て置く場所を日陰に移したりする

 

ちなみに、じゃー真冬はどうなのか?ってことですが、グロッソとかヘアーグラスとかだとちゃんと越冬できます。
うちでは発泡スチロールの箱の上にガラスぶたをしているので、保温力も高いのかもしれないけど。

それでもキューバはダメですね。消えちゃいます。

グロッソもヘアーグラスも温帯の植物だから越冬できてあたりまえだけどね。

ちなみにスイレン鉢に入れたグロッソなどは、水中に入っている分については、水面に氷が張ってもなんともないですね。

 

一定期間維持していると...例えばウチでは2ヶ月もしないで肥料切れになる。

成長力が落ちてきたなと思ったら、ハイポネックスなどの液肥を適当に薄めて流し入れるとか、固形肥料をまた底床に差し込むとかして補給してやる。

 

育成するのが水上葉で良ければ、常にソイルが湿っていれば大丈夫。

 

水中葉にしたい場合は、前景草を育てている場合なら、ソイル面から2-3cmくらい上になるくらいに水を入れて、2週間もすれば水中葉になっている。

コメント: 4
  • #4

    管理人 (木曜日, 21 1月 2021 00:00)

    真夏でも大抵の水草は育ちます。
    ただ例えばグロッソとかが赤く枯れ気味になりやすいということはありますが。
    それを避けるには、
    暑くなりすぎない場所に置く、水を切らさない、肥料を切らさない
    というのが大事です。
    でもまーちょっとくらい見た目がダメになっても、完全に土が乾いちゃうようなことがなくてある程度湿っていて、根がしっかりしていれば、季節が良くなってくればまた元気に復活してきてくれますよ。

  • #3

    NH (火曜日, 19 1月 2021 09:42)

    勉強になりました。為になる記事ありがとうございます。
    質問ですが、真夏などは日陰で〜という内容が書いてありますが、直射日光を避ければ真夏日のような気温が高い場合でも、屋外育成は可能なのでしょうか?

  • #2

    管理人 (木曜日, 30 4月 2020 17:29)

    楊貴妃メダカさん。
    質問の意味がよくわからないですけど、キューバパールを屋外で育てられるか?ってことなら、春〜秋は確実に大丈夫です。
    冬越しは、させたことがないのでわかりませんが。

  • #1

    楊貴妃メダカ (木曜日, 30 4月 2020 10:32)

    キュ-バパ-ルグラスは、屋外で水槽として使えますか?