肥料として使えるかもしれない
肥料としてではなく売っているモノ
水草用の肥料は、農業や園芸用と比べると、ほんの僅かにその成分が必要なだけで、園芸用のものを買ってきても一生使い切れないなんてことも多いですよね。
また、そもそもその成分だけ入手しようとしても、農業法人とかならともかく、ホームセンターなどの一般ルートでは気軽に手に入らないというものもいろいろあります。
でも、そういう成分が他の分野で別目的で使われているってこともあります。
そんなことで、「あっ!これって水草用の肥料として使えるかも!!」って気がついたものを、忘れないようにメモっておきます。
もし使ってみたという人がいたら、レポートしてもらえるとありがたいです。
急冷パック(硝酸アンモニウム)...窒素液肥づくり
硝酸アンモニウムは、約34%(アンモニア態約17%、硝酸態約17%)の窒素分を含み、ほぼ中性で、水草が窒素分を使った後に特に残る物質も無いので理想的な窒素液肥の材料になります。
これは以前は肥料としてフツーに入手できたものなんですが、今では規制が強くなっていてあまり簡単に入手できるものでもなくなっています。...例えば、肥料用として売っているものも農業法人だけに身分証明提示で買える...それも数十キロ単位で...って感じです。
そんなに沢山要らないですよね。0.2%とかにしてml単位で使うのだから...。なぜ規制が強くなっているのかというと、詳しくは書きませんが、それ自体が爆薬みたいなものだし、化学兵器づくりにも使えちゃうからですね。...なので当然ですけど取り扱い注意です。
その硝酸アンモニウムですが、水草用にちょっとだけ・とても安く入手する方法を発見しちゃいました。
ドラッグストアとかで売っている急冷パック(例えばコレとか)...袋状でパンって叩くと1時間くらいとても冷たくなる...急な発熱とか真夏の寝苦しい時とかに使える便利なものです。安売りだと1個100円しないですね。
これの中身は、水と硝酸アンモニウムの顆粒...以上終わり...です。
商品によっては、原材料として、さらに他のものも含んでいる場合もあるようですが、ほとんどの商品は、これだけです。
もしやってみる時はパッケージ裏面の内容物を確認しましょう。
これは、硝酸アンモニウムが溶ける時の吸熱効果を応用しているわけです。
いまのところ窒素液肥としてはひとまず尿素水で不満がないので、まだ買って使ってみたことは無いのですけど、ネットで写真を見かける限りは、簡単に硝酸アンモニウムの顆粒だけを取り出せそうです。
0.2%の窒素液肥をつくるには、
約6gの硝酸アンモニウムを約94gの水で溶く(あるいは30gの硝酸アンモニウムを500mlペットボトルに入れて水で満たす)と、窒素分約2%ができるので、これを保存して、使う時に10倍に薄めて約0.2%にするとかですかね。
尿素水と比べてメリットになるのは、同じ分量なら尿素水と比べてアンモニア態窒素が半分になるので、それだけ少しは安全性が高いと言える点ですね。
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)...Mg液肥づくり
これは、ブログのコメント欄で教えてもらったんですが、スポット的にマグネシウム不足に速攻対応するのに使うのは良いかもしれません。
エプソムソルトは入浴剤なのですが、硫酸マグネシウムそのものです。肥料として売っているものと比べちゃうと、ほんとバカバカしいようなお値段なんですが、肥料として欲しいのはほんの僅かですけど、肥料用は数十キロ単位でしか売ってないので、結果的に安く入手できます。入浴剤として買って使って、ごく一部を水草用に転用するって感じですね。
これに含まれるマグネシウムは25%。
苦土石灰を使ったものと違って100%水溶性なので即効性が期待できます。
使うとしたら、100倍くらいにしたものを水槽水に数ミリ入れるとか1000倍くらいのものをスポット注射とかですか。
これは、ほぼ中性(弱酸性)ですが、水草がマグネシウムを使った後には硫酸が残ります。強い酸性になるということですね。
硫黄分自体は水槽内にあっても濃度が高くなければ特段の問題はないはずですけど、水の動きがほとんど無くなっているような...ソイルが潰れて泥化したような底床にスポット注射するのはかなり危険なのではないかと思います。残った硫酸が根を痛めるのではないかと。
もちろん硫黄分も必須元素なので、水草が硫黄分も使うかもしれませんが、もともとソイル内には硫黄分は豊富ですしね。
なんにしても継続的に使うのは避けたいですね。
あくまでも、Mg不足症状へのスポット対応には使えるというくらいに思っておいたほうが良いと思います。
まーMg肥料を継続的に頻繁に使う人なんていないとは思いますけど。
先のリンク先を見てもらうと分かるように、エプソムソルトは美容・健康面で、その効果がけっこう注目されていますよね。「家族のために」と称して買ってきて、ごく一部を使わせてもらうってのはアリですね。w
クエン酸
これは、こちらを見てください。
それ自体が肥料として効くのではなくて、クエン酸によって不溶化している・水草が使えない状態になっている肥料分を使える状態にしてくれる効果があります。農業分野でも一部で使われていますね。