施肥についてのホンネ

あるいはネット情報を参考にして施肥量を決める方法

肥料の具体的な使い方のところで、いろいろと「気をつけてね〜・怖いよ〜」ってニュアンスのことを書いてますよね。

 

これは、アメ車のドアミラーについてる警告文とか、ちっちゃい字でグチャグチャ書いてあるソフトウェア契約の免責事項みたいなものですね。

 

ホンネを言うなら、別に施肥はそんなに難しいことは無いというかビビる必要があることじゃないです。

陽性の水草を大量に植えている高回転型の場合は特にそうです。

 

中でもカリウム主体の肥料...イニシャルスティックにしろ液肥にしろけっこう乱暴に入れていっても、怖いのはpH上昇くらいで、少しはわかっている人がやるなら問題なんか起きやしません。

もちろん本当に思いっきりやり過ぎると、pHだけじゃなくてCaやMgの吸収阻害が起きたりしていろいろ問題が起きますけど。

それとイニシャルスティックは実際の使用場面では実質的にpHを上昇させませんね。

 

窒素やリンを含むものだって、適切な濃度のものをチョビっと入れて数日間を開けて様子を見るってのを繰り返していけば、大丈夫ですよ。...リンについては長期的な影響を見定めるのはちょっと難しいところもあるけど、少なくとも窒素は難しくはないですね。

 

とは言っても、これは少しは水草の状態についての判断力がついている場合のこと。


私も本当に全然分かってなかったころは、カリウム主体の液肥でしくじったこともあるし、
ネット上をいろいろ眺めていけば、「それしか水草入ってないのに、そんなに肥料入れちゃうの!」とかって事例はいっぱい見つかるわけですよ。

安全な肥料のハズのイニシャルスティックだって、たしか1%くらいはリンが入ってます*よね。...いや実態はよく分からないけど、仮にうわさを信じてそうだとしても...なんにしても、ほとんどはカリだけど。
仮にもしもそうだとしたら、水中の窒素を吸収する力が弱い水槽に、今、私がよくやってるような埋めないでかなりの量をばら撒いたりなんかしたら、絶対にコケがどかどか出てくるはずだしね。

*:と言ってるところも多いけど、海外で売っている製品の表示は1-0-25
...つまり窒素はあるけどリンはゼロですよね。でもまー、確信は持てないし。

 

誰がどんな読み方するか分からないものね。

 

安全な・適切な施肥量って、光量、CO2量、底床の栄養状況・栄養バランス、給餌量、水草の種類・量、根張りなどのコンディション、バクテリアなどの状況... ...なんていうかなり総合的な判断が必要なものだから、千差万別の水槽環境を踏まえて「これくらいが適量」なんて言えるはずもないわけです。

結局は経験ですよね。

 

そこで言いたいことは、2つだけ。

 

1.とにかくやってみること。

やってみないことには、自分の水槽の適量はいつまで経っても分からない。当然、そうすると失敗することも多くなるのだけど、失敗を糧にするためには、
できるだけ少量からはじめて、液肥なら施肥後数日〜1週間は、底床用固形肥料なら〜1ヶ月は、水草の様子・コケの様子などをよく観察し、どんな変化が起きたかを覚えておく。

その変化を踏まえて、徐々に施肥量を増やしていき、適切なところを探る。

 

2.ネット上などで情報を探る時に、できるだけそれを語っている人の水槽環境全体を把握する。

信用できそうな人がブログとかで「このくらい施肥している」って書いてあるのを、そのまま実行したりしないで、

その人の水槽は、どんな照明で、底床で、CO2の投入量で、エサをどのくらい入れていて、どんな性質の水草がどれくらい入っているのか?水槽のライフステージはどの程度なのか?立ち上げたばかり?半年経過?...などを総合的に 漠然とでも把握 イメージしておく。

その上で、「水草全体の成長量に対してこのくらいの施肥をしてこうなったのか?ならば、うちの水槽ならこれくらいかな?」って想像していく。

こういう見方をクセにすることで、実経験ではないけれど、意味のあるケーススタディに・仮想経験になる。

 

「(ブログとかで見た信用できそうな)この人の水槽は
1週間でこのくらいの量の水草が増えているな。
それで6ml使っていて問題がおきていない・丁度良さそうに見える。

ってことは、うちの場合は同期間でおおよそ1/3くらいの量の水草が増えているから、適量は2ml前後くらいか。

でも、底床内に仕込まれている緩効性・遅効性の肥料分の違いやエサの投入量とか分からない点も幾つかある。
ならば、ひとまずは1週間に1mlくらいからはじめてみようか!
結果をよく観察して、もっと増やすか減らすか決めていこう。」

 

って感じですね。

 

 

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