ブログ記事(2013.5.19)から転載。

 

 

冷却ファン 追記

クーラーのことばっかり書いてたので、
昨年の経験も含めて、ファンを使う場合の冷却対策について、ちょっともう少し書き足しておきます。
クーラーを使う場合でも、購入したクーラーの能力を超えるような猛暑日もあるかもしれないから、そういう時には使えると思うし。

前に書いたみたいに、ファンはけっこう冷やせるけど、湿度次第だし、やっぱり限界はあるし、いろいろと同時に手を打っておいたほうが良いだろうってことで。

(環境にもよるだろうけど)優先順位別に書くと、

1.ガラスぶたを全部外す。
ファンを使うなら当然ですね。例えば3分割の蓋とかで、ファンのところだけ開けておいて魚の飛び出しを防ごうなんて考えないほうがいいです。風が抜けなくなっちゃいますから。飛び出し事故が怖いならネットとかにするべき。

2.ライトをリフトアップする。場合によっては消す。
熱の入力源でいちばん大きいのはライト。何センチかリフトアップするだけでもかなり違います。できれば思いっきり離しちゃったほうがいいですね。
さらには、何灯か消灯するとか、猛暑日だったら、思い切って全部消灯とか。1日消したくらいでグロッソが立ち上がったりしないですから。…水草全体の姿勢は窓方向に向くとかヘンになりますけど、点灯すればまた戻るし。
ライト自体も夏場のことを考えたら、上を覆って熱を篭らせないデザインのもののほうが良いですよね。
ちなみにLED照明と蛍光灯は、器具全体として今のところ光量あたりの発熱量はあまり違わないようです。
ただ、直管の蛍光灯はかなり水槽上面を塞ぎますし(直線型のレイアウトでも(蛍光灯用の筐体をそのまま応用したものは別にして)LEDの方がスリムなので上面を塞ぎにくいってのはありますよね。光量あたりで小さくできるので。
それから、赤外線の放射量…水の温めやすさも違います。LEDの光のほうが遥かに水を温めにくいわけです。

3.水槽を断熱する。
熱の入力源の2番目はまさに部屋の空気そのものですね。
というか夜間・消灯時なら、あるいは水草水槽用に大量に照明つけてたりしてなければ、これがいちばん大きい。
昨年、テトラクールタワー買ったら断熱シートが付いてきたので使ってみたらかなり効果的でした。
もっとも、水槽を見るのにいちいち外すってのも面倒なのでスグに使わなくなっちゃいましたが。
発泡スチロール製の断熱ボード売ってますよね。アレをつければかなり効くはずです。前面だけ外しておくとかね。
ちなみに当然ながら、横長スリム水槽のような水量に対して水面が大きい水槽の方が、縦長の水槽とかよりも、つまりは浅い水槽の方がファンが効きやすい。
同じ形なら、小さい水槽の方が、ファンと水槽の大きさの関係以上にファンが効きやすい。(体積と表面積の関係)
でも、同じ形なら、小さい水槽のほうが部屋の空気の温度の影響を受けやすい。簡単に室温で暖まってしまう。小さい水槽の方が断熱の効果はより大きくなるということです。

4.エアレと併用する。
CO2添加と両立しないですけど、場合によっては水温上昇を防ぐ方が重要です。
溶存酸素濃度をあげることで、魚やエビの高水温への耐性が高まります。またエアレの泡に風が当たることで、より効率的に水を気化させて熱を奪うことができます。…とんでもなく水の減りが早くなるけど、それだけ水温を下げられるってことです。
前にも書いたように水草が酸素をたくさん出している水槽の場合、高温で本当に怖いのは日中ではなく、消灯後の低酸素状態です。
だから、クーラーを入れているとかでなければ、本当は夜こそエアレをすべきなんです。水草が充分に酸素を出していて水温が適正に維持できているならあまり必要ないですけど。…CO2をいっきに抜いてpH変動を起こさせるほうが良くないのではないか?とか思いますが。

5.猛暑日だけは潔くエアコンを高めの温度設定とかでつけっぱなしにする。
高めの温度設定でも空気が乾くことで、ファンがとてもよく効くようになります。

実際にファンを使うときは、逆サーモの併用は絶対に必要です。
ファンは効くときはかなり効くので、逆サーモ無しだと、冷やし過ぎちゃうこともあり得ます。