テネルス

単子葉植物綱オモダカ目オモダカ科エキノドルス属エキノドルス・テネルス。

 

例外はあれどもおおよそオモダカ科の水草全般に言えることですけど、とても丈夫です。水中適応力が高くて弱アルカリでも育つ(=HCO3を使える)し、泥化した底床にも強い(=根への酸素供給力)ですね。つまりあまり極端に環境をより好みしません。

CO2無添加でも溶けたりしないし。

環境が良いとランナーを伸ばしてどんどん増えちゃいますね。

 

ずっと以前の水草の本とかでは、背の低さとその気になれば密集させられるので、前景草扱いになっていますね。

 

背が低いと言っても、それは光量がある場合のことで、光量が無くて肥料分もあると20cmくらいになっちゃったりもしますけど。

ヒョロ長く伸びてるのがテネルスです。光量が少ないとこんなになっちゃいます。

 

私としては、後景と前景の境目あたりで、後景側から前景側にシュッシュって感じで細い緑色の葉っぱを伸ばしてくれていると良い感じだなとか思っていますけど。

かなり暗いところに置いても殆ど弱らないし。

 

でも、なにせ丈夫だから難しいんですよ。 

というのも、放っておくと地中にランナーを伸ばしてどんどん前景に進出してきちゃうんですね。

でもって、キューバとかが密生しているところにこれが出てくると、そこがまるで穴が開いたような感じになっちゃたりして。

 

色が綺麗ならまだ良いんですけど、思いっきり明るいところに出てくると、かなり赤く...それも赤銅色っぽい色になって、

引きで見るとまるで枯れ草が混じっているような印象になります。

なぜブリクサの写真が?って思うでしょうけど、ブリクサの足元に赤い色の水草が沢山ありますよね。これもテネルスですね。光量があるとこんな色になります。

 

これはイヤだなってことで無理に抜こうとすると、地中にかなり丈夫なランナーを張っているので、他の前景草を巻き添えにするようなことになります。

結局、根本から葉を切るくらいしか出来ないんですよね。

でも、丈夫だから、またスグにはえてきますし。

困ったものです。

 

なので通常のトリミングも結局は葉っぱを途中で切ることになりますよね。根本付近からだろうがもっと先の方だろうが。

そうすると、こいつは先が切られた状態のままさらに伸びていくんですね。この状態がまた美しくない。

 

そんなこんなで、高回転型の水槽にはあまりお勧めできないですけど、陰性系とか、もっと低速で維持する水槽には良いと思います。


光量がある環境なのであれば、同じような草姿のもので、赤くならない もっと明るい緑のアフリカンチェーンソードとかもあります。属違い(Ranalisma属)で同じオモダカ科。こっちのほうが、テネルスと比べたら光量や肥料分を要求する、条件が揃っていれば成長が早い...っていう印象ですが、いずれにしてもどちらもかなり丈夫な水草です。

 

そうそう、エキノドルス テネルス レッド とか ピンクって名前で売っているのもありますね。赤が強く出やすい性質を固定したものなのだろうけど。

 

コメント: 0